title:iESUS
material:針金(アルミ) × 着彩
2006.10.10
使う素材は細く長いアルミの針金、2006年、アフガン、イラク戦争真っただ中。8月までに亡くなった米兵およそ700人、イラク人に至っては推測さえできない数である。推測さえできぬ数字を求めても仕方ないので、死亡した米兵の数を700体のイエスとしてつくり、それを連鎖させ、フェンスを作ろうと思った。それから、あと2体はイエスの身長は約180cmと言われているので、それに合わせてつくった。イエスのフェンスは画廊の壁に合わせて白く、2体のイエスは床1面と壁の1部分に張り付けた赤いカーペットに合わせて赤くそれぞれ塗装を施した。ねらいは空間に隠すことであった。等身大のイエスは、人体展の中で、血管だけで出来た人の手を見たとき、その繊細な美しさはまさに、神が創ったものだと驚いたのがきっかけで、ヨシ、血管で神をつくろうと思った。フェンスのイエス1体1体はイエスの身長と同じ長さの針金でつくってある。頭からつくり始め最後はペニスを少し切って終わる。時間は、1体完成させるのに約30分かかるので、単純には30分×700である。700体の英霊に向かい合った時間とも言える。 この年の9月下旬のNHK報道番組で戦死した米兵の数があの9・11テロで亡くなった人の数2974(とされている)を上回ってしまったというアメリカの発表があり、私は数の目標を見失ってしまった。個展までの間に日々死者が増えて行くようにただただ作り続けた。